アリシンが変化してゆくなかでメチルアリルトリスルフィド(MATS)という物質があり、このメチルアリルトリスルフィドには血小板抑制作用があります。血管に傷がつくとトロンポキサンA2という物質が発生して血小板を凝集させます。ところがメチルアリルトリスルフィドがあればトロンポキサンA2が発生せず血液の凝固を防ぐのです。血小板が傷を塞ぐために凝固したのが血栓といいますが、血管を塞ぐような大きさになると、脳卒中や心筋梗塞の原因となります。メチルアリルトリスルフィドが血栓症予防に効果があると言われる所以です。