「体にいい食べ物はなぜコロコロと変わるのか」(KKベストセラーズ刊、畑中三応子著)を読みました。主に明治から今日に至る「健康」「美容」をキーワードにした食べ物の変遷史です。
明治新政府は肉体的に強健な西洋人を見て、それまでの非肉食から肉食に舵を切りました。1871年に明治天皇が初めて牛乳を飲む、翌年に牛肉を食されることから、一般にも肉食化が始まったそうです。これも明治政府の西洋に追いつけ追い越せの政策と考えられます。
戦後アメリカの農家支援政策により、日本国民への牛乳、肉食の各種プロパガンダが行われ(これは今も続いています)、我が国の食の西洋化はますます進行しました。しかし、一方アメリカでは1977年にマクバガンレポートが発表され「諸々の慢性病は肉食中心の誤った食生活がもたらした食源病であり、薬では治らない」として、大量の脂肪、砂糖、食塩が心臓病・ガン・脳卒中などの命を奪う病に直結していると警告しました。そして日本の伝統的な野菜と魚を中心とした「和食」を奨励したのです。
このように、海外からまたは国内で様々に食に関する提言や迷言が出されてきました。身近には色々な健康食ブームが次から次えと出ては消えてゆく有り様です。人間の生存にとって一番大事な食が、日本ではファッションのように目覚ましく変わってゆきます。
来年からは「日本人の食事摂取基準2015」「日本再興計画」「健康日本21第二ステージ」などで「健康寿命の続伸」が政策として取り上げられてきます。平均寿命が世界でトップと言っても喜べない状況があります。
アメリカは病気を治すことから、食や生活習慣の改善を通じて予防する方向に変わりました。もっともっと「食」を考えていかねばなりませんね。
にんにくは紀元前から人間にとって、スタミナ食であり、万能の薬として存在してきました。臭いは困るけれども常食していくことが大事だと考えています。
健康食ブーム
ハウザー食、紅茶キノコ、ビタミン・バイブル、酢大豆、ケフィア、アンチ牛乳(各論)
断食ブーム、粗食、アンチ肉食(各論)、各種ダイエットなどなど